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営業報告 まとめ

   東京脱出


東京での無料カード配布作戦は、当初午前9時から午後4時までの7時間労働の予定が、
番狂わせの為 30分の労働になった。

結果がどう出るかは数ヶ月しないとわからない。
このカードについての詳細は、当ブログにて後日ご紹介したい。
当ブログは、その為のブログとして作成した。

3時半になると、人の波は消え、検定会場であった大学前の広場は、元のように閑散とした。
また警備員に見つかると厄介だ。
すみやかに撤収。

妹から電話が入った。
「あ、今おわったけど・・・」
「今から都庁見学は無理だね。こっちも早く帰らないと。
娘達は、明日は普通に学校があるから。飯でも一緒に食おう」
「おむすびはいらないよ」
「もうすこし、マシなものを食わせてやるよ」

その時 彼女がどこに居たかというと、都庁近辺。
車では行きたくない場所だった。
朝の話では、娘達が
「東京都庁って、上の方に展望台があってねー
そこから東京を見下ろすと景色がいいんだって!」
「わぁー行きたい!」
と話していたので、妹に連絡して 観光ガイドをしないかと尋ねたのだった。
車を駐車場に入れて、わたしも一緒にというと、金もかかるし時間も食う。
都庁の玄関で待っている妹に子供達を引き渡して時間までの二時間程度、
適当な場所に車を停めて、昼寝でもして過ごせば合理的かと考えたのだった。

すると、朝電話して道を聞いた大阪の舎弟から電話が入った。
「おわりましたか?」
ああ、ありがとう。おかげさんで助かったよ。
「いいですけどね、ぼく、今日仕事中やったんですよ」
あー、だからすぐに電話にも出たしオンライン環境にあったのねん♪
「いや、すごーくマズかったんですよ~、仕事中じゃないですかぁ~」
あら、それは、ごめんなさいね。
「ごめんじゃないですよ~。 ボク、一生懸命ボソボソしゃべってんのに、
聞えない、わからない、なに言うてんのって言うしぃ~。
喋られへんかったですよ~。わざわざ、コソコソ喋ったんですよ」
あ・そうだったの?
「そんで、姐さん 聞えへん言うから、仕方なくハッキリ喋ったんですぅー。
そしたら、まわりに居てる人が、何や、東京? 
全然場所違うやんか、どこと喋っとんねんって顔されてー、肩身狭かったですぅ~」
東京と、取引ないの?
「今は、ないです」
そう、こっちの都合だけで悪かったねぇー。ごめんねぇ~。
「いや、いいですけどぉー」
で、さぁー
「はい」
こっちの都合で悪いねんけどぉー。
「はい」
車線変更したいんやわぁ~、今。電話切りたい
「あ・はい」

せっかく心配して電話をしてくれた舎弟の電話を早々に切ってしまった。
けんもほろろ、とりつく島もないというのはこのことだ。
(わたしがそうした)
す、すまん・・・舎弟よ。

*********************************************************************************

「今どこにいる?」
電話をして妹に確認する。
「新宿の伊勢丹」
こっちは青山通りだと言っても理解しない。
在東京住まい20年の彼女だが、もとが方向音痴な性分で、
はじめから土地と地名を覚えようとしないことで、複雑な東京の地理に溶け込んでいた。
「あー。あたし、電車の駅名しか知らないから」

青山通りってのは・・・と言っても無駄。
「じゃあ、どこの角に立っている? 伊勢丹と丸井と、UFJ銀行があるだろう?
銀行を正面に見て、伊勢丹側の角に立って、右に丸井を見て、そこから動くな!
あんたの目の前の車線を通過するからね」
いつものように、大変な渋滞。
立っている妹が見えたので電話をして後部座席のスライド・ドアから車に乗り込むよう指示。
そのまま新宿を抜け
「どこいくの?」
という話になった。

「うーん、このまま静岡に帰っても、いいぞ」
軽い冗談が通じない妹。
まぁ怒るなよ、飯でも食おう。
いらないという。
じゃ、コーヒーでも。
どうせ時間がない。
30分程度一緒にお茶でも飲めればいい、と言って街道沿いのマクドナルドに入った。

娘達はハッピー・セットがいいという。
遠慮しなくてもいいよと言ってもハッピーセットがいいという。
「だってこれ、チーズバーガーと、あれと、これと、プチパンケーキと
オモチャもついてるし。 いろいろあって、これがいい」
という。
そうか・・・じゃ、オモチャはいらないといえばいいかな、というと
「ハッピーセットって、オモチャがついてるからいいんじゃないの、ねー」
「うん。いいんじゃいの、ねー」
娘二人はハッピーセットのオモチャが欲しいらしい。

めぐちゃんはともかく。のぞみまでオモチャが欲しいのか?
「悪い?」
悪くないけど、ゴミになるだけのような気もする。
金だして、ゴミを買いたくはない・・・。

かくしてハッピーセットとコーヒーふたつ。
そのほかナゲットやらポテトやら。
「あ、おねえさん。あたしクーポン券あるよ」
と、妹。
うん。わたしも持ってる。
割引価格、四人で 2100円なり。
追加のオーダーをしても安いもんだった。

ホントに30分の面会で、こちらにも詳細がある。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=100783683&owner_id=2099426

排泄ネタというのは、(上記URL参照)肥だめ、肥え桶関係の話。
何故か 
「おかあさんと、Sato おばちゃんが子供の頃は肥え溜めがあって、蛆が這い出し、
そこで排泄をして、時々肥え桶で汲んで、畑に撒いた、
という話を詳細にして盛り上がってしまった。
ここで話が切れない、という展開になってしまったので、
どう収拾をつけていいのか、わからなくなった。
「どうやって うんちするの?」
「下痢の時にはどうするの?」
「蛆がうようよって、どんなかんじ?」
「回虫とか、そーゆーの、あった?」
子供達の活発な疑問が炸裂した。

要は、中国の田舎では今でもこんな感じという、
我が国の地方における昭和30年代のスタイルを、姉妹は実践していたので、
子供達にとってみれば異国の話を聞くほど興味があったらしい。
大人はエロが、子供はグロが何故か好き。

この話題を振って、失敗したと思いつつ、妹と別れ一路静岡に向かった。

午後5時には東京を出て、厚木あたりを走っている予定が、
午後7時になっても渋谷を走っている。
相変わらず混んでいる。これでは帰宅が深夜になってしまう。
東京インターから東名高速に乗ることにして、沼津まで高速道路を走った。
このまま静岡インターまで高速道路を走れば
午後9時には静岡に到着するなと思ったけれど、
娘達は六本木あたりから熟睡しており、
到着時刻の遅延が翌日の登校には大して響かないと見て沼津でインターを降りた。

自宅には、午後10時に到着した。
静岡に入る頃娘達は起きだして、
「トイレ」
という。
もうすこしだから我慢しなさい、あと10分で着く。
そういって帰宅したら、娘達は転げ落ちるように車から降りた。

車載の荷物を片づけ、わたしが家に入ったときには二人とも風呂から出てホカホカしていた。

長女にバイト代 3000円を支払い、
「配布一枚10円だから、ホントは500円だけど、頑張ったから3000円。
だけど次回はこうはいかないよ。
自分で他のバイト探すなり、おかあさんの仕事を手伝いたかったら、
ただカードもって立っているだけでは、仕事にはならないんだから、
もう少し気合いを入れて頑張ってね。
それともコンビニか、どっかハンバーカー屋にでもバイトに行きなさい」
と、言った。

3月16日に卒業する末娘には、
「映画を見に連れて行ってあげるよ」
と約束して、その日一日を終了した。

カード販売を生業にするわたしの、日常の報告。
ご精読、ありがとうございました。
マックで夕食



営業報告 3

  語学検定場での配布


イタリア語検定試験の集合時間は、
4級が 午前10時。
3級と5級が午後1時15分。

試験開始は、
4級が午前10時15分。
3級と5級が午後1時30分。

試験終了は、
4級が午前11時35分。
5級が午後2時50分。
3級が午後3時10分。

東京大学教養学部で実施されるのに、
東京大学教育学部と間違えたため、
一回目の配布チャンス、午前9時待機ができなかった。

目黒の教養学部に到着したのが、なんとか11時20分。
間に合うかと思ったのに、大学の警備員に止められて
予定していた二回目のチャンスである11時30分待機ができず、
ひとまず警備員の目が届かない場所まで移動。
急遽対策を練る。

仕事をしていれば、こんなアクシデントはしょっちゅうだから
「それでどうするか」
というところが
「仕事ができるのか」
「できないのか」
の分かれ目になる。
ところが、初出動で連れてきた長女が落ち着かなくなる。

「ねえ、どうするの?」

高校生の娘にとって
「学校の先生が駄目と言ったことは、オカミの禁止事項」
なのだ。
警備員さんが駄目だと言っていることを無視したら
「校則違反」
ということと、区別がつかない。
そりゃ、法律やら規則やら・・・あるんだけどね。
そんなの守っていたら仕事にならない、という
ば・あ・い・も、多い。

基本的には法は犯してはならない。
だから、たぶん、
16歳未満の就労が法律で禁止されているのだろう。
完璧に法律を守るということが難しい。
否、法解釈の柔軟性が求められるというべきか。

こんな話を思いだした。
法定速度60キロの道路を120キロで走行した男の話。
警察官に止められて、彼は主張した。
なんの為の道交法か!
この道は、今俺と、あんたのパトカーと、
二台しか走っていない。
まっすぐな直線道路で、片側二車線。
これでどうして120キロで走って事故が起きるのか?
なんのための取り締まりか?
こんな「事故が起きそうにない状況」で、
カッ飛ばしている車を停める方が危険な行為だ・・・云々。
わたしはその男ではないから、彼の主張を正確にはここに書けないけれど、
男にしてみたら、この主張が通らなかったら、
即・免停。
ふだんから弁の立つ男が、食い下がった様子は目に浮かぶ。
結果、どうなっかというと、
「延々追い越し車線を走った罪」
は、認める、ということで決着したらしい。

別れた夫もたしか、
オートバイで箱根の走行を楽しんでたときにスピード違反で止められて、
「はみだしての追い越し禁止」
は認めるということで決着したと、帰宅してから聞いたことがある。
1100ccの カワサキのゼファーだったから、
「白バイを振り切ってもよかったんだけど」
と、自慢げに言っていた。
道交法は基本的には現行犯だからと言うけれど
網を張られていたら、逃げようがないよ。
逃げるという方法は、やめたほうがいい。
正攻法だ、正攻法。
堂々と主張して、独自の法解釈を展開する。
日本はこれが通用する。
柔軟な法解釈。
日本のお家芸。

それを、子供の前でやって良いか、否か。
まずいだろうなぁ・・・
どうしたら良いか。

そんなことを考えながら、
大学の周辺道路を4~5周も回ってしまった。
http://www.mapion.co.jp/c/f?uc=1&grp=MapionBB&nl=35/39/26.485&el=139/41/18.016&scl=10000&bid=Mlink
駐車場もない。
あっても満杯。
満杯でなくても、10分150円。

10分150円なら、20分で300円。
60分で900円。
この金額については見積もりの範疇だから良いとしても、
止めるところがないというのは困った。
駐車違反なら、そんな金額では済まない。

「どうするの?」
娘が聞く。
この時点で、いっそ四谷の上智大学に向かおうかと考えた。
上智には併設のキリスト教会があって、英語のミサがある。
日曜日には在日クリスチャンがぞろぞろ来る場所だ。
ここで、以前はイタリア語検定も行われていた。
「考え中」
そう答えて、地図を眺めながら途方に暮れた。
移動すれば移動するだけ燃料が減る。
ここなら大丈夫そう、という場所に車を停めて、少し休憩と言った。
末娘は、すでに熟睡中。

どこで配布するにしても、シリアルの照合をしなくては。
ここまで来て、てぶらで静岡に帰るしかない・・・としても。
車の中に作業場を作り、配布用カードのシリアル照合。
10枚づつの束にして、束のシリアルを記録する。
そうすれば、どこで何日に、何枚配布したかがわかり
後日、どの程度の結果が出るか、わかる。
仕事を始めたら、気持ちが仕事モードになって
すごすご帰るという考えが無くなった。
「配布するために来たんだから、配布しよう」
と決めた。
時間は正午を回ったところ。
車を停めた場所から、現場までの距離を測定する。
2キロちょっと。
歩けば20分。
いますぐ出ればちょうど一時に現場に着く。
しかし、1時30分には試験開始なのだから、
20分程度しか配布時間がない。
10分~20分配布して、80分待つ。
一旦帰ってくると、往復で40分、プラス20分。

それなら、荷物を担いで現場に行ったきりの方が合理的だ。
長女は最初から「バイト」と言ってあるのでかまわないが、
おまけでついてきた次女が耐えられるかな?
途中でぐずったり、泣き出したりすると厄介だ。
かといって、車の中に2時間以上も待たせると、トイレに行きたくなったりして、困るだろう。
不安になって車を降りたりしたら、迷子になる。

やはり、3級と5級の試験終了に合わせ、最終の一回で集中して配布、これしかない。

すると、2時半には現場に到着すればよいので、2時まで、一時間半の休憩。
娘達は眠っていたが、わたしは眠れなかった。

2時になって、一応大学のまわりを一周した。
すると、一番近い駐車場に、一台分の空きがあった。
さっそく駐車場に車を入れて、10分150円の時間料を払って30分の休憩。
歩かなくても済むのだから、安いもんだ。

2時半になって娘を起こす。
「行楽に来たんだったら、寝てなさい。仕事をするんだったら起きなさい。どっちでもいい」
というと、娘は起きた。
末娘も起きだして、寝ぼけて言う。
「あたしも仕事するぅ~」

法律でね、働いては行けないことになっているから
お留守番しててと言っても聞かない。
「どうせ足手まといだっていうんでしょ?
あたしだって、ちゃんとお仕事するもん」
とふくれる。
じゃあ、荷物運びを手伝ってちょうだい。
だけど、バイト代もお駄賃もないよ?
それでよかったら、と言ったら
「おかあさんの役に立てれば、それでいい」
と言うので、内心
「そういう根性では、仕事にはならないんだが」
と思う。
ボランティアでは食えない。

用意してきた看板は、二枚。
4尺の脚立を立てて、その両面に吊すつもりで二枚作ってきた。
これが木製でペンキで、自立型ならもっといいけれど、なにしろ時間がなかった。
段ボールと紙と絵の具で描いた看板は、
雨が降ったらラッカー処理をしようと思ってラッカーのスプレーも持参していた。
その日は風の強い日で、天気も良かった。
天気予報では午後から雨と言っていたけれど予報ってのは、こんなもんだ。
大抵の洗濯物は2時間で乾くだろうという日だった。

4尺の脚立と両面の二枚看板は無理だから、せめて一枚をもって、
できるだけ警備員の目が届かない陰で配布しようと考えた。
配布予定のカードは、30分の勝負となるから、
ひとり100枚づつ、合計200枚を用意した。

過去、あちこちで配布した経験から言えることは、
よほど配布が順調でも一時間に100枚の配布が限界だ。
ふたりで30分で200枚まければ、むしろ快挙だった。

警備員の目を盗んで、右から左に潜入し、駅の入り口にある大木の陰に移動した。
末娘には、ここで、こういう立ち位置で、こっちに向けて、こう立つと指示をする。
「だけど、動いたら仕事にならないよ、
大変かも知れないけれど、ずっと動かないで立っていられる?
それが出来なかったら、車に戻って休んでいなさい、邪魔だから」
邪魔だから、という言葉がカチンときたらしく
「立ってる」
と言い張る。
じゃあ、やってみせてねと言って
長女と仕事のダンドリ、打ち合わせ。

この階段を一歩登ったら、そこは大学ではなくて、駅だからね、警備員に見つかっても、
警備員は何も言えないから、階段のステップを一段だけ上って、そこで配る。
配布するときは、ひとが大勢来るから、駅員が来ることはないけれど、
駅員が来たら、ステップを一段降りる。
試験が終了したら、あの門から人が大勢湧きだしてくるから、とにかく配布。
配って配って、配ること。
今日は日当ってことだけど、本来1部10円だからね。
3000円欲しければ、300枚撒くこと。

「あまったらどうする?」
という、意味のない質問。
「その質問が、どれほど意味がない質問かを考えて、待機するように」
試験終了まで20分もある。
「早すぎたんじゃないの?」
立っているのに飽きた娘が言う。

「遅かったら、シャレにならなでしょ。
10分や20分は、早めに待機している方がいいんだよ」
あんまり暇だから写真撮影をした。
その時の写真が貼付の写真だ。
そんな話をしていると、人が近づいてくる。

「それ、国際電話をするのに使う・・・何ですか?」
カードです。説明書は袋の中に入っています。
「タダなんですか?」
カードはタダですが、コンビニで国際電話代を先払いして頂きます。
「いくらですか?」
電話料は、2000円づつ、なくなったら繰り返しコンビニで入金すれば
何度でも繰り返し使えます。
「イタリアだけですか?」
ほとんどの国に使えますよ、おおむね安く国際電話をすることができます。
「それ、もらっていいですか?」
どーぞ、どーぞ・・・
ということで、看板を見た人から問いかけられて数枚が出た。
遠くから歩いてきて、
「それ、ください」
と申し出る人もいた。
カードの配布中、こういうことは滅多にない。
これはやはり看板の威力か。
それとも、検定会場に集まる人たちは、国際電話や海外との交流があっても、
国際電話のカードの存在を知らないということかもしれない。

***************************************************************************************

以前、イタリア語検定を受検したとき、
同じ受験生に声をかけられて、昼食を一緒に食べたことがあった。
4級と5級の時間が違うというのは、
大抵4級と5級を同時に受験し、
4級と3級を同時に受験する人が多いので、
それで4級だけが午前中になっている。
だから、ほとんどの受験者は・・・3級だけを受けるという人以外は、
午前と午後の、両方の試験を受けるのが常だ。

そうすると、受験者同士が昼に集う。
そこら辺の食堂、喫茶店、レストランは当日の検定受検者で、満員になって、
コンビニのお弁当が売り切れて、近くの公園に人が溢れる。
・・・今思いついたけれど・・・
近くに公園があれば、ここで弁当とカードを配布するという手もあるな。
弁当は、管轄の保健所の許可がいるけれど、カップラーメンならいいだろうか?

そんなことはともかく・・・わたしが受験をした時、その昔。
たしかスタバでサンドイッチと珈琲を飲んでいたら、混んでいたので
「相席よろしいですか?」
という男性が来て、どうぞと言って、わたしは午後の試験対策のために参考書を読んでいた。
すると、
「あなたも検定ですか?」
というような声を掛けられた。
みりゃわかるでしょう、という冷たい返事はせずに
「と、いうことは、あなたもですね?」
と尋ねたら、男は愚痴を言い始めた。
「自分は音大のオペラ学科に進学したのだけれど
イタリア・オペラを歌うので、イタリア語が必須なんです。
イタリア語検定に合格すれば、単位が取れるので・・・
というか、半分強制で受験しているんですけど・・・今年の4級は難しかった」
と言いました。
午後の試験に勉強したければ、もう一冊参考書がありますから ご覧になりますか? 
と、一冊勧めると、
「この参考書はいいですね~」
と喜んで見た。
大学のイタリア語の授業は受けたことがないけれど、わたしが持っていたのは、
毎年の出題傾向の本一冊と試験対策のポイント本一冊。
ほとんど、試験の穴埋めをする為の勉強の本で、この本丸暗記しても、
イタリア語はしゃべれないだろうな、たとえ試験には合格しても。。。という本だった。
本を渡したら、黙っていてくれるかと思ったら、男はまた話しかけた。
「お料理か、モードですか?」

イタリア語を勉強する目的は、
大体オペラか、料理か、服飾。
わたしはその、いずれでもなかった。
「強いて言えば、国際電話を扱う仕事をしていますので・・・」
と言ったら、
「イタリアって、電話代高いですよね」
と言われた。

3分3000円。

それが、わたしが生まれてはじめてかけた国際電話の料金で、
相手国はイタリアだった。
その後、KDDIのカードというものを知って、コンビニでそればかり買って、
5000円のカードを買ってそれを使っていた。
5000円のカードでも、一回の国際電話で全部使い切ってしまうことがよくあった。
でも、カードなら、それ以上使うと言うことがなかったので、
国際電話料金の請求で、十何万、ということは、カードを使うようになって、なくなった。

こんな便利な商品を、自分が扱えると知ったときは、天啓かと思ったほどだった。

ブライペートの時は、滅多に自分の取扱商品を見せたり、プレゼントしたり、
販売したりということはない。
相席の男とは、オペラの話をして、それで終わった。
華奢な身体で、バリトンを歌うという男だった。
名前も電話番号も交換していないので二度と会うことはないだろうし、
将来バリトン君が有名な歌手になっても、わたしも、相手も、お互いにわからないだろう。
顔も、大学も、なにもかも、その場でわすれてしまった。
パートはバリトンです、と言った言葉しか覚えていない。
とてもバリトンを歌う体型とは思えなかったので、印象に残っている。
わたしより、20歳も若い青年だった。

スタバを出て、午後の試験に向かうとき、中年の男性が声を掛けてきて
「5級の試験場はどこでしょう」
と言った。
みるからに60代というオジサンが、初歩の5級を受験する・・・これは不思議な組み合わせだ。
「たぶん、こちらですけれど、5級ですか? 3級ではないんですか?」
と言ったら
「この年になってイタリア語をはじめましてね、イタリアに旅行したいんですよ。
食いしん坊で、ワインが好きなもんで。フランス語なら、多少はわかるんですけど」
と、聞いた。
それでオジサンとは別れたけれど、うまい料理とワインを飲みにイタリアに行く。
いい老後だな、と思った。
メデチ家ゆかりのフェレンツェ(ミラノ)方面に行くのだろうか。
そのあたりのワインは、相当うまいって話だけれど。

そんな感じで知り合った、当時の知り合いに北海道のオペラ歌手がいる。
彼女もまた、イタリア・オペラが専門で・・・ということは古典。
はじめてオペラがドイツ語になったのは、モーツァルトが35歳の時に書いた魔笛からだ。

これは、それまでの宮廷音楽ではなく、シカネーダーという市井の演劇家からの依頼で作ったオペラだったから、ドイツ語でなければならなかったのだろう。
ドイツ語でオペラを書きたかったモーツァルトはふたつ返事で作成に取りかかり、
とっても短期間ですべてのスコアを書き上げたとのことだ。
彼はそして、この年に夭逝した。

北海道のソプラノ歌手と知り合いになって、お近づきのしるしにと、
KDDIの国際電話カードを一枚、プレゼントしたことがある。
彼女のほうが先に、カストラートの本をプレゼントしてくれたので、
それでお礼に・・・ということだったと記憶している。

ずいぶんご無沙汰してしまっているけれど、旧友のように大事に思っています。

カストラートとは、中世のイタリアで湧き起こった、音楽芸術の、極められて屈折した、
とても象徴的な存在なので、とても興味があった。
カストラートの歴史に興味があると言ったら、彼女はその本を贈ってくれた。

だから、国際電話カードを一枚プレゼントしたら
「この世にこんな便利なものがあったなんて!」
と喜ばれ、どうしたらもっと入手できるかと聞かれた。
買いたければ、コンビニで買えます、と言った。
親しい友人には、商売はできない。

イタリアまで、ダイレクトでかけると今でも高い。
KDDIだと、1000円で30分くらいは話せるだろうか。
でも、二種のカード(KDDIは一種回線)なら
1000円あたり167分。
実は・・・もっと長いカードもある。
1000円で、400分の通話ができるカードもこの世にはある。
問題は、それが商売になるか、否か、ということで・・・わたしは扱っていない。
1000円で400分の通話が出来たら、
一枚目を買ったお客さんが二枚目を買うのは翌年になってしまう。
これでは、ごはんが食べられない。
カード販売の利益は、経費を引くと利用者が支払った総額の、
2パーセントから5パーセントがせいぜいなのだ。

すると、1000円のカードを販売したら、50円の利益、
それを100枚売れば、5000円の利益だろうと思うかも知れない。
わたしが、1000円のカードを1000円で売ることはない。
一番高値で800円、20%引きで販売しているから
この販売価格の2パーセントとなる。
16円。
これが利益。

簡単に言って、月商一千万円を超えないと安定しない。
手元に一千万円がなくても、
一千万円分の商品を動かすことはできるけれど、
一日に100万円分の商品が売れて、それが全部代引きだと、
現金化されるのに最低でも一週間かかるから、その間100万円は眠ったままになる。
動かせなくなる。

できれば・・・先振込がありがたい。
先振込と、代引きの、価格の落差をつければ、
安く設定した先振込に流れるかというとそうではない。
お客様は、安く代引きで出すことが出来る他の代理店になだれ込む。
こうなると、資本力の勝負になる。
わたしには、かなわない。

こういう商売は・・・意外に地道で安定してはいるけれど、
大金が動くワリに利率が悪いので、銀行屋の次に安定していて、利率が悪いのだろう。
サラ金の方が、カードの取扱いより儲かるんだろうな。

・・・カード市場のことはこのくらいにして、そういうわけで、イタリア語検定受検者達は、
在日のイタリア人とのコネクションがない。
あるのは、イタリアの、イタリア人とのコネクションであって、
日本に居るイタリア人との接触がない人が多い。
だから、日本国内で、一分二分の競り合いをして、
一円二円で競り合って、販売競争になっているコーリング・カード市場には縁がない。
そもそも、カードの存在を知らない。

韓国語検定受検者もそうだ。
韓国企業との取引をしている会社で、
韓国語検定の認証が給料に響くとか、
韓国文学や韓国文化を学んだり、
韓国のアカデミックな部分から入る人たちが韓国語検定を受検する。
こういう人たちは、在日韓国人との接触が乏しい。
在日韓国人で、韓国語検定を受けるということ少ない。
たとえ韓国語がしゃべれなくても両親が韓国人なら、
韓国語検定合格の価値がない。
韓国語が、しゃべれるか、否かの問題になるので、
検定合格イコール・バイリンガルとは、認められない。
実際の現場って、そんなもんだけれど日本人は、
それが見抜けないので検定で調べるしかない。

ふつう・・・バイリンガルだったら、
検定は受けないだろうと思う。
誰が検定を受けるのか?

デーブ・スペクターは英検3級を持っているらしいが、
わたしは日本語検定を受けてない。
日本人は、日本語検定を受けることはない。
受験してみた方がいい日本人も多いとは思うけれど・・・。

韓国人パブや、韓国クラブで、
韓国人のホステスと仲良くなった日本人が、
韓国語検定を受けるなんて話は聞かない。

ちなみに、韓国の国際電話カードは、このカードを一万円分買ったら、何枚おまけしてくれる?という計算をする。
無料分がいくらか、というレートだ。
だから、カードは基本的に定価で取引することになっている。
1000円のカードを10枚で一万円。
このセットに、無料のサービスが何枚つくのか?
という計算になる。
だから、5枚の無料プレゼント、というとになる。
すると、販売したときの一枚単価は666円。
韓国人向けのカードの表面には、定価が千円なら
1000 という数字を印刷する。

中国市場は、一枚千円のカードで、何円分のプレミアがついているか?
ということを問題にする。
だから、額面が1000円とした場合、カードの表面に書く数字は
1750とか、1890という数字を書き込む。
その定価が1000円ですという。
ついでに、中国市場では額面3000円以下のカードは売れないので、
最低で3000円、最高額など一万円、二万円のカードが存在し、
その額面たるや6840とか9273とか、どういう基準でこういう数字になっているのか、
怪しい数字がカードの表面に刷り込まれる。

6840のカードなら、これが定価5000円のカード。
それを4500円で売ると、売れる。
決して千円のカードは売れない。

フィリピンの場合は、何パーセント・オン、という計算をする。
50パー・オンなら、支払った金額に対する150パーセントの商品ということになる。
すると、15枚、一枚単価は666円だ。
フィリピンでは逆に、千円以上のカードは売れない。
どうせ使うんだから、5000円のカードの方が得だと説明しても、売れない。

日本人は、またまた逆に、額面の高いカードから売れる。
KDDI 7850 というカードが、日本人には飛ぶように売れる。
現在このカードが、一番支払金額が多い。
(COMICA 12,000 というカードも、あることはありますが扱っていません)
対象国がどこの国でも、日本人は額面の高いカード、
高級なカード、クオリティーの高いカードを好む。
金に糸目をつけないんなら、カードは使うな、と・・・
言っては商売にならないから
「高品質です」
と勧める。
どっち転んでも激安カードがKDDIダイレクトより品質がいいわけがない。

ちなみに、フィリピン語を教えている日本の大学はない。
フィリピン文学やフィリピン民族の学科はある。
タガログ語検定というものは、日本にはない。

まもなく、タイ語検定 と インドネシア検定 がある。
インドネシアの通貨はルピー。

最近増えたインドネシア系のパブで遊ぶ男性が
インドネシア検定を受けるということはないだろう。

中国語検定は、3月26日。次が6月、その次が11月。
静岡県は中国語学習熱の高い県なので、静岡にも検定会場があり、
我が家から車で20分の距離だ。
準備は当日の朝からでも間に合う。
看板は前日に書けばよい。

韓国語検定は、6月4日。
ドイツ語検定は、6月25日。
フランス語検定は、 6月18日。
スペイン語検定は、10月22日。

今後の傾向と対策を練りつつ、
ひとまずイタリア語検定に照準を絞って配布をした。
時間になると大勢の人が門から溢れ、駅に向かった。
こうなると警備員の目など届かない。
声を張り上げ
「一分6円で国際電話ができます! どうぞご利用ください」
相手は全員日本人なので、イタリア語をしゃべる必要がない、これはラクだ。
イタリア語だったら、なんというのかな?
まさか・・・
「クエスト・かるた・えっ、べーろ。ぷれーご、ぷれーご」
と叫ばなくっちゃならないのだろうか?

すると、いかにもというガイジンさんが来て
「みすくーじ?」
と、目を見て手を出して言ったので、
「どうぞ」
とカードを配って、
「あなたはイタリア人ですか?」
と尋ねたら、
「しい」 (訳:はい、そうです)
と答えた。
3級の、ヒアリングの試験官だったのかもしれない。

こうして30分間で、わたしが100枚。
娘は50枚を配布した。

営業報告 まとめ【東京脱出】 へと続く

画像は配布前に待機しているところ
配布前待機図


営業報告 2

  現場はどこだ?!



検定会場配布の思いつきは、悪くなかったと思う。
「思いつき」
を形にして、実際に行動するには、いつものことながら苦労する。
この苦労は、もれなく楽しい。

「おもいつき」を形に出来ないとき、しない時は苦労がない。
夢に描いて妄想を楽しんでいる時は、苦労はないけれど満足感が得られない。
なんといっても人生の醍醐味だと思う。
自分のあたまが閃いたことを妄想して楽しんで、
それを実際にやってみて、泣いたり、笑ったり、総じて満足する。

こうしてわたしは、
「わたしが生まれた時、わたしを取り囲むすべての人が笑って
喜び、わたしだけが泣いていた。わたしが死ぬとき、わたしを
取り囲むすべての人が泣き、わたしだけが笑う」
という人生を送りたいと思う。
これは、フロイトの弟子のユングが発掘したという、チベット埋蔵経典の一節。
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朝の東京

添付の画像は、早朝の東京です。 クリックすると大きくなります。
画像のお持ち帰りはご自由に。
夜中に静岡を出て、箱根を越えた頃夜が開けた。

往復高速道路を使わないというだけで一万円の節約ができる。
でも、使わないことによって見えない出費がある。
まずタイヤは減る。
オイルは汚れる。
走行距離は一般公道の方が50キロも長くなる。
箱根の山越えでいろんなものを消耗する。
燃費はかなり悪くなって、疲労と体力も消耗する。
なによりいちばん大事な時間が消耗する。

だから、ある時期からは一般公道を走るにも組み合わせのルートがあって、
東京方面に行くときは
厚木自動車道を利用する
横浜新道を利用する
沼津から東名高速を利用する
など、いくつかの選択肢を選んで、
箱根越えを地でいくようなことは滅多にしない。

今回は久しぶりに箱根を越えた。
予定を立てる時に地図を見て・・・わたしは地図を見るのが子供の頃から大好きで、絵本を読んで絵本の中に入る少女ではなく、地図を見て、地図の中に入る子供だったから、今でも子供時代と同じように事前に計画を練る段階で地図を眺める時は楽しい時間のひとつだ。
時には、その時間を楽しみ過ぎて実際の時間を失ってしまうほど、場合によっては毎日地図ばかり眺めて、地図の中を移動するわたしをイメージして、数日過ごしてしまう。

子供を連れて行く関係で、全行程、国一走破のルートを選択した。
理由は
ひとりでも子供がいたら体力を温存するということは不可能だから、はじめから体力を守る努力はせず、体力は惜しげなく使用する
そのかわり精神的な余裕とゆとりを確保する

時間については、「任務」と「帰宅時間」さえ守れば、
あとはどうでも良いということにして、重要な時間を次のように決めた。

配布の開始は午前9時。終了は午後4時。帰宅は午後9時。
この時間に遅れそうなら迷わず高速道路を利用する、と決めた。

予算については、正味1万円。
それを柱に必要経費と雑費を計算すると、どうしても15,000円必要になった。
だから、銀行で 30,000円を出金して財布に入れた。

ガソリン代 6,000円(実際は59,00円だった)
食費・飲料として合計で 4,000円。ひとり千円計算。
駐車場代・・・5000円はみておく。
これが予算案。
ほぼ計画通りだった。

食費が4,000円なので、おむすびを沢山持っていくことにした。
飯を六合炊いて、全部おむすびにした。
神奈川に入った頃、子供達と朝食を食べた。
「おむすび取って」
夜明けの6時頃 長女に言って、おむすびを取ってもらい、わたしがおむすびをうまそうに食べると、
娘達は自然にそれぞれふたつみっつ食べた。
末娘が
「めぐちゃん、おかずも食べる」 (仮名です)
とお弁当箱を出した。
なんだ、それは?
「おかあさんは おむすびしか作らなかったから、それだけじゃあ満腹感が得られないから、お姉ちゃんと一緒におかずも作った。ねー」
「ねー」
という。

なにを作ったのかと聞くと
「あまい卵焼きと、マヨネーズ味の卵焼き。たべる?」
ふたりで食べなさい、とあしらうと
「紅茶も飲む?」
と長女の のぞみ(仮名)が水筒を出して見せつけた。
なんだ、それは?
「おかあさん、ドリンク買ってくれないと思って、紅茶淹れてきた。ねー」
とのぞみはめぐみに ねーというと、めぐみは
「ねー」
と同士の結束を協調した。

「これもあるけど、食べる?」
なんだ、なんだ、それは?
「おかし」
棒のついた飴と20円か30円くらいの袋菓子。

あんまりふたりが用意が良かったのでわたしは笑いが止まらなかった。
次から次へと、ふたりで工夫した食べ物が出てくる。
チュッパチャップスなんて、高校生のお姉さんが食べるお菓子じゃないでしょうというと
「ううん、そんなことない。これ食べてるとガラ悪く見えるから、あたし大好き」
という。
はぁ~?
なんだ、それ、ガラ悪く見えるんか?
「うん。いつも鞄に入れておいてね、バス停でバス待っている時に食べるんだよ。そうするとガラが悪く見えるみたいなの。回りのひとが寄ってこないし、バス乗って座っても、隣に誰も座ってこないから、これいいよ」
という。さらに
「飴食べてさー、棒付きでないと駄目だけど、ほら、棒を口から出しているのがガラが悪いんだよ。それでCD聞いてると、相当ガラが悪く見えるみたいでー、混んでくれば隣に人も座るけど、そんなに混んでいない時は、隣に人が座ってこないしー。ついでにメガネもしてないと、目つきも悪くなるみたいでねー、人がそばに近寄らなくていいんだよ」
と嬉しそうに戦術を披露してカラカラ笑っていた。

そうか・・・飴は美味しいから食べているのではなく、
ガムくちゃくちゃ とか、飴ちゅぱちゅぱというのは、ガラを悪く見せる為の演出なのかと感心した。
ガラが悪いことと、品の悪いことと、行儀が悪いことについて、しばらく考えた。
うん、たしかに。
ガラが悪くても品良く振る舞うことはできるし
行儀を悪くしなくても、ガラさえ悪くしておけば
媚びない自己主張にはなるのかな、と思った。

ずいぶんと久しぶりに箱根を越えた。
芦ノ湖を見て湯河原を通り、小田原を抜け、いろんな思い出を思いだした。静岡から東京に向かう東海道の要所毎に、いろんな思い出がある。
高速道路で東京に入るときは、こんなにジックリ道や土地を眺めたりはしない。

特に箱根越えには濃い思い出が詰まる。
よほどの事情がなければ、多少の無理をしてでも避けて通る道なので、
そこを通った過去というのは、いずれも事情を含んでいる。
そして、道自体が難所で険しい。
延々続くワイニング。
急勾配を登りつづける。
くだりはペーパーロックに怯えるほどくだり続ける。
気力が充実している元気な時でも怖い道だ。

ここをひとりで通ったこともあった。
ここをふたりで通ったこともあった。

今回は、お金がなかったのではなく、おかねを使いたくなかった。
でも箱根を越える為のお金を使いたくなかったというほどではなく、
どちらかというと、久しぶりに箱根を越えて見たかった。
今ほど、気力の充実している時でなければ越せないと思ったからだ。
いまのわたしは、ちよっと燃えている。
越えることが出来る時は、越えて行きたい。

早朝東京に入った。
娘達は出発時から興奮しており、行きの車中で寝ておけと言ったのに、
ずっとぺちゃくちゃ喋ってはしゃいでいた。
多摩川を越える橋の上で
「この川を越えたら東京」
と宣言したらもふたりはますます興奮した。
東京都いうのは、多摩川を越えて、荒川まで。
荒川を越えると埼玉になる、小さな都市だと説明した。

東京に入ると、東京タワーが見えた。
写真を撮った。

妹 (Sato・仮名扱い) に電話をした。
「今日仕事休みか?」
「いや、今仕事中」
「そうか、悪かった。今東京にいるんだけどさ、娘等と。仕事終わるの何時?」
「3時頃には終わるよ」
「そう、ちょうどいい。こっちも3時頃には終わるから、そうしたら一緒に飯でも食わんか?」
「飯代ないよ、今日は。財布の中には千円しか入ってないから」
「いいよ、気にするな。家から持ってきたおむすびが沢山あるんだよ」
「それ食べろっていう話?」
「いや、そーじゃなくて、娘等がさ、都庁に行きたいっていうから、
あんた折良く都庁にいないかと思って、それで電話したんだよ」
「ふーん。偶然だけど、今日は都庁」
「3時で終わるんなら子供の都庁見学の引率しない?」
「しない」
「なんでよ?」
「いま仕事中だから切るよ。昼にでもメールするから」
と、電話が切れた。

目的地の東京大学には、過去なんどか行ったことがあったので
比較的迷わずに到着し、予定通り8時半。
支度をして午後9時からの配布ができると楽しみにして、下見。
すでに赤門前には 「東大生の為の下宿」 と冠したパンフレットを配布している業者が居た。 
配布している業者の人数は3人。
この中に混じって配れば配りやすいと思って、キャンパスの中を巡視。
ところが・・・
「イタリア語検定会場」
という表札が見えない。
門番に尋ねる。
教育学部はどこですか?
事前にリサーチしたとおり、赤門を入ってすぐの建物。図書館の並びにある。
親友(東大卒の僧侶)の親友で独文学者の朝晩さん(仮名)は、いつもここにくると言うので、中まで案内してもらったことがあったのに、図書館も教育学部も鍵まで閉まっている。
もういちど門番に尋ねる。
今日ここでイタリア語検定があるはずなんですけど。
「そういうことは、ここではわかりません」
と笑顔で回答。
安田講堂ではナントカ教授の最後講義というイベントがあるらしく、その看板は目立つところに掲げてあって、東大生には見えないオジサンやオバサンがぞろぞろ行き交っていた。
どうみてもナントカ教授の最後講義の傍聴者で、検定受検者のようには見えない。
もしかすると、10時受付、10時半開始だから、10時にならないと動きがないのかもしれない。
そう思って10時までまったが、動きがない。
おかしい。
ほんとうに今日なのだろうかと思って電話をする。

大阪の舎弟分に電話をすると、日曜なのにすぐ出た。
「あー、日曜の朝からごめん。いまネット環境にある?」
「いてますよ」
「わるいけど、イタリア語検定ってキーワードで検索してみて
くれる? そうすると、イタリア国旗のようなページが出て・・・」
「出てますよ」 http://www.iken.gr.jp/
「そこにねぇ、イタリア語検定の日程ってあるでしょう? 
そのね、東京の会場にね、今いるんだけど、ひとが居ないのよ。
なにか間違っていないか、読んでみてくれない?」
「姐さん、検定受けるんですか?」
「いや、カード撒くんだよ。イタリア語検定用に看板まで作って、持ってきた。
だけど人が居ないんだよ。それって今日だよね?」
「今日なってますねー」
「今年の予定だよね?」
「はい。今年は今日いうことになってます」
「東大だよね?」
「あ、そうですね。東京は東大ですね。あー・・・」
「・・・。」
「もしかして、姐さん、場所間違えてませんか?」
「いまわたし、東大に居るのよ」
「それがですねぇ、教養学部って書いてありますよ」
「だから、そこに居るのよ。赤門前」
「赤門て、本郷じゃないですか?」
「そうよ。だからそこに居るのよ」
「これ、目黒って書いてありますよ」
はぁ~?
「ぼく、東京のこと、わかりませんけど・・・目黒って、もっと端っこなんとちゃいますー? 
姐さんの居るトコって、上野の方ですよね」
あんた、良く知ってるねぇ、大阪やのに・・・
「えーと、今地図見てますから・・・全然、場所違いますよ~、ダンドリ悪いですねぇーははは」
はははじゃないよ、住所言ってよ。ナンのために東京まで来たのか、わからくなくなっちゃうよ
「えーと、いいですか?・・・ぼそぼそ・・・ぼそぼそ・・・」
あー、全然聞えないよ。
もっとハッキリ喋ってよ。
どうして? なに言ってるの?
聞えないって・・・
「東京都、目黒区・・・」
ハッキリ喋れるやんか。

「・・・検定、10時半から80分て書いてありますけど、間に合うんですか?」
「速攻行くよ、その目黒」
「東京も、大阪と似たトコありますからぁ~、ぼく、東京はわからんのですけど、これ、距離あるんとちゃいますか~?」
そんなに距離ある?
「いや、地方やったらフツーやと思いますけど、環状線やとか、
首都高とか、やたら道がごみごみしてますねぇー、こっち(大阪)で言うたら、通り抜けるん半日かかるんちゃうかーってとこじゃないですか?」
そ、そうかもしれん。
でも、今日は日曜だから、なんとかなるでしょう。
「あと60分ですよ、検定終わるまで。いそがんとマズいんちゃいますかー?」
わかってるよ!
「わかってるんだったら、電話しないでくださいよ、あははは」

かくして目黒の教養学部に、その日第一回目の検定終了時刻の10分前に到着。
http://www.c.u-tokyo.ac.jp/jpn/kyoyo/map.html検定終わってどどどーっと出てくる人を待ちかまえて、トローリング大漁作戦開始。

すると、門番のオジサンがにこにこしてやってくる。
わたしが車のハッチを開けると、一緒にハッチの中をのぞき込んで、
親しい近所のオジサンみたいに話しかけてくる。
「ほっほー。 これ、許可取ってありますー?」
「許可のいらないところでやりますよ」
「許可のいらないところって、ないですよ」

駒場キャンバスは要塞のように丘に建てられており、アクセスは丘を登る30メートルのスロープと、スロープが終わったとろこに広がる大学の占用地と思しきタイル張りの広場。
その広場の大学側に大学の門がそびえ立ち、正面が大学駅。
大学駅は、タイル張りの広場から継ぎ目なしにその入り口があって、幅10メートル、15段くらいの階段がついており、それ以外に出入り口なしという、怪しい造り。

「あの階段を一段上った駅からは、大学の持ち物ではありませんけど、
あそこはあそこで、駅の許可が要ると思いますけどね」
とニコニコして言う。
駅でも大学でもないという場所はないですか?
「ないですね」
守衛の詰め所から、とうぜん内外が見渡せて、派手に動けばばっちり見つかるというロケーション。
「そういう配布は、とにかく無許可ではできませんから」
ふつーそうだ。
道路でだって、管轄の警察の生活安全課に事前に申請して許可を得なくちゃ罪になる。
だいたい、みんな無許可でやるもんだけど。

まいったなーと思っていると、四級の試験が終わってゾロゾロ受験者達が出てきた。
もう配布はできない。

その特殊な造りから容易に想像できるように、大学の門から湧きだした人々は、まっすぐ駅に向かい100メートル程度歩き、そのまま全員駅に吸い込まれて行った。

ああ、この途中に網を張ることが出来たら・・・

こんな入れ食い状態のロケーションに業者がひとりでも入ってきたら、
収拾つかなくなるのは明白なので、一切排除してますというくらい、アカデミックに清々しい。
こんな清々しい場所で、どうやって露営したらよいか。

この時点では大変失望し、
「現場に来てみなければわからない、ということもある」
として、尻尾を巻いて逃げ帰ろうと思った。
イタリア検定用に造った看板が活きないのでは、東京で配布する意味もない。
静岡駅しか知らない娘は東京駅で撒きましょうと言ったけれど、東京駅で撒くことはできないし、いわんや撒くことが出来たとしても、人が多すぎて全部無駄になる。
一万枚あっても、あっというまに配布カードが尽きてしまって、一枚も使用されないということになる。
そんなことはできない。
撒くのが目的ではない。
配ったカードが使用されるのが目的なんだと説明しすっかり気分が悪くなったので、
「このまま静岡に帰るには時間があるから東京見学でも」
なんて気にはならず、駄目で諦めて帰るんなら、いっそトンボ帰りして、すぐにでも自宅で、次の仕事のダンドリをしたいと思った。

妹には、午3時に連絡が入ったとき、
もう家に帰ったと言えば済むと思って、その場を立ち去った。
こんな場所では、どうやって配ったら良いか、まったく見当が付かなかった。
ここまで来る道中、細かいアクシデントが多かったので、娘は
「おかあさん、今日は厄日じゃないの? 
なにやっても結果が悪いっていう、裏目に出る日じゃないの?
ものごと失敗する日なんじゃないの?」
と吉兆で世界を解釈し、
「不吉」の一言で事態を納得する方法をさかんに勧めた。
「あのなぁ、今日はおまえは仕事で来ているんだよ。
遊びじゃないよ。仕事が終わったら少しは遊ぶけどね。
仕事というのは、いろんなトラブルを越えて行くってことだよ。それが仕事だよ。
今日は運が悪いって言って済ませたら、それは仕事じゃない。
仕事をしているという態度でもない」
そういいつつも、意気消沈してしまい、ひどく気分が悪くなった。

営業報告 3【語学検定場での配布】 へと続く

営業報告 1

   おはようございます。

Northern PoleStar・野崎です。
http://www.noza.info/
いつも当サイトをご利用戴き、ありがとうございます。
また平素は暖かい応援ありがとうございます。

HPも未改修ですので、サボっているのか
怠けているのか、仕事していないのかと
思われてしまわないように、新しくブログを作りました。

第一弾の記事として、
近況報告を兼ねて3月12日・日曜日の営業の様子をご報告致します。
この日は、イタリア語検定が全国一斉に行われました。
静岡には検定地がなく、東京か名古屋に行くことになります。
イタリア語検定は、わたし自身が過去に受験したことがあるので、様子がわかっています。
勝手知ったるこの試験会場での配布を計画し実行してまいりました。

わたしが受験した当時は、四谷の上智大学が試験場でしたので
そのイメージの中で準備をしてきました。
ところが、今回の会場である 東京大学教養学部 との大きなロケーションの違いが、
いろんなハプニングを生んで、一時は断念して帰ろうかと思った程でしたが
意欲と情熱で乗り越え、30分で150枚の配布をした顛末を、ご紹介致します。

話が長いので、シリーズ構成になりました。
「世の中にはこんな仕事をしているヤツがいる」
と思って頂けたら、嬉しゅう御座います。

野崎・拝

画像は準備した看板の制作風景です。
制作中の看板


おしらせ 050630


おしらせ 2005年6月30日



ピノイカーゴ


ピノイ・カーゴは、

お取り扱いを中止致しました。



長らくご愛顧戴きました日比国際宅配/ピノイ・カーゴのお取り次ぎは2005年6月30日をもちまして、停止いたしますことと相成りました
すでに箱をお取り寄せ戴き代金をお支払い戴きましたお客様に限り、責任持って最後まで配達いたしますので下記まで御連絡下さいますよう宜しくお願い致します。


連絡先

〒 421-1201 静岡県静岡市葵区新間 601
ノーザンポール・スター 野崎明美
電話 054-278-0068
携帯 090-7855-1424
FAX 054-278-0068
カーゴ2 カーゴ3


長らくのご愛顧誠にありがとうございました。

*********************************************************************************


尚、荷造りが面倒だったピノイカーゴに代わりまして、
2005年4月からお取り扱いをさせて戴いております

日清カップヌードル・シーフード味の比国宅配サービスは

1箱20個入りのシーフード・ヌードルを、3,500円で、
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